雑記

定年破産する人の共通点。「普通の家庭」がもうすでに危ない現状

今や「年金受給」ができる年齢が、定年後に引き上げられてしまっているせいで、年金受給前に破産してしまう「定年破産」が増えています。
 

55歳の壁・「役職定年」と「定年再雇用」で賃金低下

Aさんの例。
都内医療器具メーカーに勤務していたAさん(仮名・64歳)は、42歳で結婚し、2人の子宝に恵まれました。45歳で現・住宅金融支援機構の「フラット35」を利用して、都心から電車で30分のベッドタウンに4500万円の新築戸建てを購入。会社ではマネジャーとして部下も育成し、給料も年功序列で上がっていきました。まさに理想的なサラリーマン像でしたが…。

Aさんは昨年、年金支給を1年前にした64歳のときに破産をすることになります。

崩壊の第一段階は役職定年55歳の壁でした。
厚生省の調査では、企業の約4割が55歳で役職手当がつかなくなる「役職定年」を迎えます。この段階で給与が下降します。経済評論家はこれを最初の壁と呼んでいます。

続いて、定年再雇用。これは改正高年齢者雇用安定法により、定年以降も本人が望めば年金支給開始年齢まで働くことはできるという制度。ただし給与はかなり下がりました。Aさんは愕然としたそうです。

私の知人も定年まで銀行員をコツコツされてきた方がいます。
「一見エリート街道で将来安泰」ですが、
今彼は定年再雇用でハローワーク通いの毎日です。
やはり給与が圧倒的に落ちるためなかなか職に就けないそうです。

わかってはいても、生活水準が高かった分、
それを下げる質素な生活をどうしても受け入れられない
そうです。

定年を迎えても、年金受給までの数年間を持ちこたえられず、
破産してしまうため、老体に鞭を打って働くしかないのです。
実際にはまともな仕事、まともな給与はむずかしいのです。

ここまで現実を知ると、
貯蓄が必要だなと考えざるを得ませんね。

住宅、教育などローンが残り固定費が高い

定年を迎える前の50代といえば、子育てをしている方は、
子供の教育費(大学の学費や試験代、修学旅行など)で
一番出費が重なる時期になります。

昔のように年功序列の時代であれば、50代の給与は安定していましたが、
現在は能力給だったり、無条件で年齢が高いからといって
高い給与体系ではなくなってきています。

また住宅ローンも「フラット35」などを利用する方も多く、
70歳まで支払いが続くなんていう家庭も普通にあります。

この時点で家計は圧迫されて収入と支出のバランスがとれなくなり、
金融機関などから借り入れをせざるを得なくなります。
したがってどんどん赤字が続いていくようになります。

そして破産への序章が始まっていくのです。

 

晩婚で貯め時を逃したままで定年に突入する

結婚の適齢期に多くの人が結婚できていた昔に比べて、
現状は経済的・社会的不安要素が高まり、
なかなか結婚できず、30代後半~40代で初婚という
データもあります。

先ほどもお伝えしましたが、
40代で結婚・出産・住宅ローンを組んだ場合は、
子育てや支払いが終わるのが50代ではなく、
60代・70代となります。

昔なら20代で結婚・出産をすれば、50代には子供が巣立って、
残りの定年までは貯蓄できる環境がありました。

しかし年功序列給与制度がなくなり、晩婚化でお金が定年まで必要となれば、
働かなければ生活ができない」という状況に陥ります。

もう「老後はゆっくりしたい」というのは夢物語なのです。

今の日本の経済では、「お金がない」高齢者が急増し、
恐ろしい世の中になるのは必至です。

まとめ

普通に会社に尽くした社会人生活を送ってきた方でも、
定年後のリスクはこれほどついてまわります。
お金がないとやりたいこともやれないです。

あなたはあと何年で定年を迎えますか?
あなたの年金受取予定額はどのくらいでしょうか。

今は「ねんきんネット」と検索すると
必要情報を入力すれば自分の年金受取予定額を確認できます。
ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

もし生活費などをシュミレーションして、その金額に愕然としてしまったなら、
「今からできること」を考え、策を講じたほうが賢明だと思います。

私の場合はネットで毎月少しずつ収入を増やす仕組みづくりをしています。
将来の不安をなくすために、今から行動することもできますので。